家は武器

ADHD親子の、片付けられる家。

習慣を作る、増やしてく。ADHD息子の歩み。

勉強が習慣になるまで。

 

衝動の連続の暮らしの中で

触っちゃダメ!

走っちゃダメ!

と言ったすぐあとで「わかったー!」と言いながら触り出す、走り出す。

水たまりや噴水があれば飛び込み、泥の中に手足を突っ込む。

何か落ちていれば拾って口で確かめ、母親を振り返ることなくどんどん心の赴くままに進み続ける。

着替えを3着リュックに詰めて追いかけ回した長男の幼少期。

基本的には単独行動で、何にもない野原なんかに散歩しに行っていました。

目的や交流を果たそうと思うと大変だから。

彼に行く先は委ね、這いつくばってアリが見たければ何分でも。

ただ歩きたいならどこまでも。

最終的な時間になるまで自由散歩させるのが定番でした。

これが親子にとって一番快適で、楽しかったから。

 

「よっぽど自由に過ごしてきたみたいで…」

2歳頃通い始めたプリスクールの先生に言われた言葉です。

確かにこれから集団生活を余儀なくされるし、お勉強もしていく年頃になる。

自由に散歩するだけではいられなくなるよな、と覚悟しました。

今後色々身につけていくために、少しずつ、ルールを設けていくことに。

 

習慣を作る

毎日やらないと逆に気持ち悪いものってありますよね。

例えば歯磨きとかお風呂に入るとか、面倒くさいなって思うけれど、しないとやっぱり気分が悪い。

やらなきゃいけないものは、習慣にしてしまえれば、楽にやれるはずです。

ADHDの子育てで、衝動的に何かしてしまうとしても、「毎日何かに取り組む」癖をつけておけば、内容がその都度変わったとしても、彼にとってもプラスになるだろうと考えました。

 

まず始めたのは、「片付け」です。

彼はアニメを見るのが大好きだったので、毎日それを楽しみにしていました。

そこで、その前には必ずおもちゃを片付けてもらうことにしました。

きれいになった部屋で好きなアニメをくつろいで見るとはとっても気持ちが良いこと。

嫌がられる時もありましたが、徹底しました。

 

彼の気分が上がる音楽をかけたり、タイマーをセットしてみたり。

効果があるのはその日その日で違ったので、コレ!とおすすめできないのですが、のんきに私も歌いながら最初少し手伝うというのが良かった気がします。

 

毎日やりたい大好きなことをする前に、面倒なことを片付けてしまう。

そうすると気持ちよく好きなことに打ち込める。

この快感を覚えてもらいました。

 

ちょっとづつ習慣を付け足していく

幼稚園に入るまでに、映画の前の片付けが習慣化すると、次は習慣を付け足していきました。

【大好きな映画の前に、片付けにプラスしてやること】

年少で+Z会

年中で+Z会+英語(ロゼッタストーン

年長で+Z会+英語(ロゼッタストーン)+100マス計算

というふうに、徐々に増やしていきました。

 

ロゼッタストーンというプログラムは私が元々やろうと思って購入したもののお下がりです。

rosettastone.co.jp

文法などは難しいので、リスニングとスピーキングの問題だけを3~5つだけ毎日しています。

100マス計算は、お父さんの手作りです。

 

最近は、そこに読書何ページ、運動家の周り10周など、またまた追加しました。

より充実した一日になるように、家族みんなで考えてのことです。

 

どんなときも、毎日

海外・国内旅行中も、キャンプ中も、帰省中も、毎日かかさず行います。

させている勉強の内容がベストかどうかは、正直わかりませんが、とにかく毎日勉強や練習をする「枠」を、違和感なく生活に組み込むことには成功したと思います。

息子たちも、今ではやらないと気持ち悪いみたいです。

風邪引いて学校を休んでいる日にもしようとするので、止めるくらいです。

 

時間ではなく、量で管理

一日何時間する、などと決めているわけではありません。

Z会をその日の分、英語3~5問、100マス計算一枚、という量で決めています。

なので、20分で終わる日もあれば、気づけば1時間半勉強していたということもあります。

その方が、ただ時が過ぎるのを待つだけになること無く、濃い時間を過ごせるのではないかと思っています。

 

大人もそう。ご褒美は必要。

息子たちはまさに、その後の映画やゲームのために頑張っています。

そうすると、やっつけ仕事になってしまって、発展的な学習に繋がらないというご意見ももっともだと思います。

だとしても、たとえやっつけ仕事でも、何もしないよりはずっとマシです。

 

しかも、彼らがタスクをこなして頑張った後なら、親は喜んでゲームでも漫画でも映画でも、とことん応援したくなります。

「ゲームばっかりして!」って喧嘩にならずに済むのです。

 

大人も、頑張ったあとのお風呂上がりのビールは格別ですよね?

そのためにもうちょっとがんばろう!と思えることは、くだらないことなんかじゃない。

私はとっても大事なことだと思います。

 

とりかかるハードルはとにかく低く

他に親ができることは、ほんのわずかで簡単なことです。

  • 勉強机の足元は温めておく
  • 勉強道具はやりっぱなしでもOKにする
  • タイマーを買う

くらいでしょうか。

取り掛かるハードルを低くするためのことです。

 

寒かったら絶対勉強部屋に行きたくなくなるはずです。

なので朝、快適な空調になるようにエアコンをタイマーでセットしています。

テキストは開きっぱなしで、えんぴつや消しゴムもそばに置いておけば、そこに座るだけで始められます。

机の近くにはAlexaが置いてあります。

思い立ったらすぐにタイマーをかけられるようになっています。

 

止め方、続け方

ちなみに、映画やゲームの時間は平日1時間、休日2時間までと決めていますが、よく守ってくれています。

親は声掛けしません。

Alexaを使い、息子たちが自分で時間を設定してるから、時間が来た時は納得の上止められるようです。

 

ここまで我が家の例を書いてきました。たまたまこれまで上手く行っただけで、明日にはこの習慣も崩れてしまうかもしれません。

先のことはわかりませんが、今日できることをできるだけやるしかありません。

習慣をよりよく改善し、行き過ぎがあれば調整しながら、日々を過ごしていきたいと思います。