変わらなくてもいい
お客様の中には「片付けられない、でも変わらきゃ」と焦っている方もいらっしゃいますし、私自身も「お金をいただくからには早めに結果を出さなきゃ」と思ってしまいます。
でも先日、発達障害の方のお片づけサポートの大先生・西原さんに、大切なことを教えていただきました。
訪問お片付けに行っても「全く捨てられず、全然お部屋に変化が出せないこともあった。それでも満足してもらえた。焦らなくていいんだよ。」
という話を伺ったのです。
それってたぶん「変わらなくてもいいんだよ」「捨てなくてもいいんだよ」って言ってもらえたから、お客様は安心できて、嬉しかったんじゃないかなと。
私たちは常に「片付けなきゃいけない」「きれいにならきゃいけない」「きちんとしなきゃいけない」「ものを減らさなきゃいけない」っていう概念に追われて暮らしています。
それが苦しくなることってありますよね。
もちろん、あんまり散らかっていたり物量が多すぎると生活に支障がでてきてしまいます。
だから「片付ける」は正論ではあります。
でもだからといってそれを一掃するよう「変化」を求められるのは辛いものがありますよね。
本当に変わりたいかわからないのが本音
世間的に見たら汚いんだろうな…とか、人を自信を持って呼べないな…というのが「片付けなきゃ!」と思う理由の1つでしょう。
でも、実際にその環境でも暮らせてしまっているとしたら?
多少不便でも、このままでもいいんじゃないか?と思ってしまうのが人間なのではないでしょうか。
変わらなきゃ…でもこのままでもいいんじゃ…という間で揺れるのは自然なことだと思います。
揺れてる間は、落ち着くまで待っても良いんじゃないでしょうか?
変化するのは怖くて、難しくて、嫌なこと
「変化」するって大変ですからね。
昔シートベルトが義務化された時、大反対が起こったそうです。
こちらの本より↓
シートベルトを付けたほうが死亡率が下がるって明らかな事実があっても、人は変化が怖いし強制されるのが大嫌いなのです。
だから、「変化を起こそう!こら自分よ、変化しなさい!」と責め立てるとうまく行かない気がしています。
感情的・心理的な反発がどうしても出てきてしまうからです。
でもやっぱり、日常生活に支障が出てる。
もう少し快適に暮らしたいな…と思う方には、こういう方法はいかがでしょうか?
まずは聖域を作る、そこを徐々に広げていく
片付けでいえば、1か所だけ…デスクの上や棚の一角など、まずはここだけはキレイにしたいという場所を決めて、そこをキープすることだけ頑張ってみるのはいかがでしょうか。
それじゃ何も変わらない?そんなことないです。
快適な環境にも慣れが必要なんです。
一気に綺麗になったお部屋なんて、きっと自分の居場所と感じられないと思います。
まずは1か所、きれいにする。
それから、徐々にきれいな部分を広げていけばいいんです。
人間にとって、変化はゆっくりが心地良いんだと思います。
できることを1つずつ、少しずつ、ゆっくりと進めることで、納得のいく変化が醸成されて行く、そんなイメージです。
可能性が広がるという変化
「全然変わらない…変われない…」と落ち込むこともあるけれど、それでいいんだと思います。
変わらない核があるというのは人にとって安心になります。
何か全然違うものに変わってしまうと思うと怖いけれど、自分にとって大切なものが核になって、それが広がるだけだと思うとそんなに怖くない気がしませんか?
変わらない、変われない部分も大切にして、その可能性を少しずつ広げていく感覚で進んでみるのはいかがでしょうか。
私もそんなイメージでのんびりやってみたいと思います。
芝生でコロコロする子たちを見て癒やされた三連休。