10軒目の我が家
これまで様々な家に住んできました。
記憶にある家から数えてみると、今の家が10軒目になります※。
場所を変え、暮らし方を変えてみて、様々な体験を積むうちに、これが「自分たちの生活スタイル」だと言えるようなものが見えてきました。
それに合わせて造った現在の家は、まさに自分たちにぴったり。
そこに至るまでの9軒の家の特徴と気づきをまとめてみました。
新築で避けたポイントを青字、取り入れたポイントを赤字で書いています。
※(大阪で生まれ、東京①と千葉で育ち②、結婚後は神奈川の社宅に住み③、大田区に家を買い④、家を貸してカリフォルニアに駐在し⑤、帰国後しばらく姉の家にお世話になり⑥、アパートに入り⑦、大田区の家に戻り、尾瀬の麓の村との2拠点生活⑧を送り、家を売ってみなかみ町に移住、アパートに入り⑨、新築を建て⑩、現在に至ります。)
①東京の社宅
遡ること30年以上前。経堂の社宅に住んでいました。
細かい家の特徴は覚えていませんが、ここでは社宅の特徴を記憶しています。
- 似通った家族が集まる
- 母親同士の関係が良くも悪くも深い
- 習い事やお受験など、教育に関し周囲の影響を色濃く受ける
- 子供同士を一緒に遊ばせやすい
私の両親はそれほど気にしていませんでいたが、周りは御三家を受験するような子ばかりで、子供の教育で周囲との比較や競争に敏感な方(←私のこと)は気疲れしそうな環境でした。
子ども時代の私には、色んな子のおうちに気軽に遊びに行けて楽しかった記憶があります。←集合住宅の良いところの一つ!
②千葉の実家
その後両親が千葉に家を建てました。
私の「おうち好き」はこの家が元になっています。
一軒家であること、初めて自分の部屋をもたせてもらったことに感激。
当時のときめきは今でもありありと思い出せるほどです。
しかし残念なことに、せっかくの広い家が台無しに!
- 母親ばかりが一人で家事をして疲弊する
- 衣服や学用品が散らかるリビング
- 姉妹ともども、2階の子供部屋はほとんど使わない
- リビングは使われず、みんな和室でしか過ごさない
- 2ボウルでも大混雑する洗面所
器用な母が、時々収納術を駆使してなんとか収めてくれても、またリバウンドしてしまう毎日。
「家自体は素敵だし一般的な間取りなのに、暮らしにくいのはどうしてだろう?」と考え続けて今に至ります。
結論から言うと、私のADHD特性に加え、下記が原因だったと思います。
- 孤立したキッチン
- 衣類の洗濯~収納までの動線の悪さ
- 帰宅してから外出時の荷物をしまうまでの動線の悪さ
- 2階に荷物を持って上がるのが面倒&寂しいから勉強は1階でしかしない。なのに、学用品をしまう場所が1階にない
- 気密性断熱性の低さ。寒くて&暑くて、こたつがあって冷房の効く小さな和室でしか過ごせない
- 2階の洗面所が使いにくく、朝家族全員が一つの洗面台に集まる
特に洗濯動線は、私には絶対続かない!と思えるものでした。
脱衣所で洗濯したものをキッチン・ダイニングを通り抜けて外に出て干し、リビングに取り込んでたたみ、廊下を通って階段を上がり2階の各部屋に運んでしまうという…マメな母だからこそ行えていたのだと思います。
そしてこのような考えに至ります↓。
③神奈川の社宅
結婚して二人暮らしに。
古い社宅でしたが、憧れの家具を購入し、楽しく新婚生活を始めました。
が、湿気がとにかく溜まるおうちでした。
湿気取りグッズがすぐにびっしょり。
ベッド下の収納、クローゼットの中、靴箱の中など、あちこちでカビを生やしてしまい大ショックでした。
自分の管理方法のせいだと思い悩みましたが…
④住友林業の家
大田区に築4年の中古住宅を購入しました。住友林業というだけあって、木の質感をとても気に入りました。
作りや建具なども質が高いと感じました。
玄関収納に工夫があって、電動自転車の充電ができたり、通園グッズがしまえる棚があったり、スリッパをしまえるインウォール収納もあり気に入っていました。
玄関にはしまいたいものがたくさんある!と気が付きます。
24時間換気のせいか、特に気をつけなくても衣類が全くカビないことにはびっくりしました。
最近の家ってすごい!
2階のお風呂も日当たりが良いせいか、全くと行っていいほどカビません。
脱衣所に収納スペースがあり、パジャマなどしまえるのも便利でした。
洗濯~干す~しまうまでが、2階だけで完結するのがとても楽でした。
欲を言えば、こんなふうに思いました。
-
家族みんなの外出用荷物が入れられるようなもっと大きい玄関収納がほしい
- カウンターキッチンはぐるりと回らないといけないのが億劫
- 畳スペースはいらない
押し入れは長男の秘密基地でした。
この頃から電子レンジは2台体制!
⑤カリフォルニアのアパート
ダイレクトガレージ付き、バスルームが2つ。
可愛い公園につながるパティオがついていて、敷地内にはバーベキューのできるプール&スパがついている…これぞアメリカの家!という家に住まわせていただきました。
備え付けの特大食洗機と衣類乾燥機、購入したスロークッカー(ホットクックに近いもの)の便利さに目覚め、無くてはならないものに…
初めて使ってみた縦型ブラインドも気に入りました。
⑥一条工務店の家
帰国後しばらくお世話になった姉家族の新築の家は、一条工務店の家でした。
家中が常に快適な気温に保たれ、夏は涼しく、冬は裸足でも温かい。
気密性断熱性、樹脂製トリプルサッシの素晴らしさに感動しました。
⑦小さなアパート
東京に戻り、家の貸出期間が終わるまで、コンパクトなアパートを借りていました。
コンパクトだからこそ良い点、気がついた点がありました。
- フタのない下駄箱なら靴をしまってくれること
- 壁付キッチンが私には使いやすく、家族に手伝ってもらいやすかったこと
- クッションフロア、掃除しやすい!フローリング以外の床材も良いのかも
⑧古民家戸建て
二拠点生活を始め、夏~初秋の三ヶ月間、田舎に古民家を借りました。
とっても楽しい暮らしができて、ご近所さんには感謝しています。
しかし家に対する正直な感想は…広々して夏は気持ちがいいけど、しっかり戸締まりしてもどこからか虫が入ってくるし、初秋でも家の中がとても冷え、冬を越すのは厳しいかも…。
⑨古民家アパート
田舎暮らしが気に入ったので、地方移住して2年間賃貸アパートに住みました。
移住したてで何事も面白おかしく楽しかったのですが…。
お風呂と脱衣所の境目には穴が空いていて(床が腐っていた)、雨がふるとナメクジが出てきました。
冬場のお風呂は露天風呂並みに寒く、キッチンには氷が張り、油も凍りました(?)。
押し入れの天井が割れて落ちてきていて、その隙間から大量のネズミの糞が落ちてきたことも。
アルミサッシの窓はぐっしょりと結露し、布団も、ベッドごとカビてしまいました。
地方移住といえば「古民家リノベ」とも言われますが、こういう状態の家を快適な状態に建て直すのは、どんなに大変なことでしょう。
これまでの家の良いとこどりの家を、自分たちの暮らし方に合ったどこにもない家を、新しく建てよう、と決意したのでした…。
おうち遍歴、完。
色々ありましたが今では懐かしい思い出です。
出来上がった家はこちら↓