悪夢を見てきた
あぁ、今日は長くよく眠れるなと思う日に限って、嫌な夢を何度も見てきました。
「卒論の提出が間に合わない!卒業単位が足りない!」
「友人の(もしくは自分の)結婚式に遅刻する!」
「元職場の人と会うか、元職場に行って失敗し気まずい思いをする」など…
だいたい夢の中の私は焦っているか、失敗して顔を真赤にしています。
夢には、綱渡りの学生時代とミスばかりしていた社会人時代の日々が、色濃く反映されているのです。
緊迫感、苦々しさ、恥ずかしさ
目覚めるたびに、「そうだ、私、大学を卒業できたんだった…」
「もう働いてないんだった…」
「結婚式にはちゃんと間に合ってきたんだった…」
と大きなため息。
となりで眠る子どもたちや夫を見回して、「今は何も心配ない」と気持ちを落ち着かせます。
それでも、夢の中で(かつて現実で)感じた緊迫感、苦々しさ、恥ずかしさはなかなか消えてくれません。
忘れた頃にはまた夢を見て、しつこくしつこく思い出しては自分が嫌になるのでした。
そういう経験、ございませんか?
久々の再会で「誰も覚えてないよ」
特に、元職場でのミスは、たくさんの人に迷惑をかけたので、思い出すたびに背筋がゾッとして、まさに「穴があったら入りたい!」という気持ちになってしまいます。
だから、基本的には積極的に元職場には寄り付かないし、元職場の人に会いたいとも思えないのですが…
一番長く一緒にいた同期のKちゃんと、私のトレーナーをしてくれていた先輩だけは別。
いちばん迷惑をかけてしまい、そしていつも温かく私をフォローしてくれてた2人です。
そんな2人と、先日運良く再会できることになりました。
Kちゃんとは時々会っていましたがそれでも3年ぶり。
先輩とは、10年ぶりくらいの再会でした。
地方移住してからすごく久しぶりに、日比谷線や銀座線を使いました。
それぞれの線、駅に思い出があって、リアル走馬灯を見ているよう…。
そのとき、不思議な感覚が起こりました。
あの頃は辛いことのほうが多かったはずなのに、懐かしく、愛しく思えたのです。
私の脳が、良い思い出だけで都合よく記憶を編集してくれたのでしょうか。
勘違いだったとしても、ありがたい心境の変化でした。
そして彼女たちに再会し、忘れもしない嬉しいセリフをもらいました。
「SUZUの失敗なんて、もう誰も覚えてないよ!」
新幹線で新居に遊びに来てくれるって約束とともに。
真ん中が私。
先輩が先に帰ったあとも、Kちゃんと雑談。
ADHDの診断を受けたのは、仕事を辞めた後でした。
仕事中は、努力が足りないのだと恥ずかしく思っていたし、職場の人には必ず迷惑をかけるから、なかなか対等な立場とは思えず、同い年の子に対してもなかなか敬語が抜けない私でした。
職場に「友だち」なんていない、「友だち」にカウントするなんて申し訳ないと思っていました。
でも、Kちゃんは私のことを「大事な友だち」と言ってくれました…すごく嬉しかったです!
焦らず、待ってみよう
失敗を思い出しては冷や汗をかき、迷惑をかけた罪悪感が消えず悪夢を何度も見てきましたが、それが、スーッと癒やされたような気がしました。
2人には、感謝してもしきれません。
今回、こんな気持ちになれたのは、お二人の優しさが第一にありますが、時間の効果もあったのかなと思います。
10年も経てば、話題も変わるし立場も変わる。色々忘れられる。
「同期として」、「先輩として」ではなく、同じような悩みを持つ女性同士として話ができるようになる。
そんな消化のされ方もあるのだと知りました。
若いときには恥ずかしい失敗や辛いこと、色々ありますが、「いつか笑える日が来る」というのは、本当です。
ここには書けないようなもっと嫌なこともありましたが、それも時間が風化してくれているのを最近よく感じます。
2人に会ってからというもの、「職場のミス」「焦って緊迫した状況」の夢は見なくなりました。
何か辛いことが会っても、すぐに騒ぎ立てずに、焦らずじっくり時間をかけて消化していこう。
時間が解決してくれることもある。
年を取るのも悪くないなと思うこの頃です。