数時間預けるのも難しいのに、外泊なんてとんでもない!
子どもを置いて遊びに行くなんて、親失格。
わざわざ子どもと離れてまでやるべきことなんてある?
題名を見て、優しいお母さんなら、そう思われるかもしれません。
そんなの困る、というお父さんがいらっしゃるかもしれません。
誰も頼れる人なんかいないよ、という厳しい状況の方もおられると思います。
でもあえて、いつもメインで育児をされている方にこそ、一人旅をおすすめしたく、この記事を書くことにしました。
状況が許すならぜひご検討いただきたいし、周囲の方には許してほしい。
厳しい状況の方にもそういうチャンスが巡る世の中になるよう願います。
育児に取り組んでいると、自分を失うような感覚を持つことがあります。
自分の中の空間が、子どもや心配や用事で埋め尽くされていく。
子どもがどう感じるか、何を考えているかを自分を通して理解しようと務めるうちに、自分の感じ方、考え方を忘れてしまう。
子どもと自分の境界があいまいになってくる。
自分の感じ方や考え方を、子どもや周囲に求めてしまう。
「どうしてわかってくれないの?!」と苦しくなってきたら、そのサインかもしれません。
自分の感受性を取り戻す必要があります。
自分と子ども、周囲の人との境界を思い出す。
自分は自分、人は人。
変えられるものと変えられないもの。
それを明確にする。
そのために、時間が必要です。
自分の意思で動き、自分の五感を使って感じて、自分の頭で考える。
自分のペースで過ごします。
一泊二日で十分です。何もしなくてもいい。何かしてもいい。
できれば、その日の感じたこと考えたことを、何らかの形に残したいものです。
絵でも、写真でも、文章でも、自分の好きな表現方法で。
子育ては受容の連続です。
インプットとアウトプットはバランスが取れていないと調子が狂ってくると思うのです。
思い切り恥ずかしがらずに表現しましょう。
普段、話を聞く側に回ることが多いなら、ぜひ自分の話を自分でよく聞いてあげて、思い切り反応してあげましょう。
私は3人の子どもそれぞれの卒乳後に、一人旅に行かせてもらいました。
夫が出張でしばらくいなかった後なども、行かせてもらいました。
ビジネスホテルに一泊して、美術館と素敵なカフェに寄って、好きな香りの入浴剤を買ってホテルに戻り、夜遅くまでお風呂で本を読んで、大の字になってぐっすり眠るのが定番コースです。
大好きな小説の読書会のために、思い切って京都まで行ったこともあります。
帰ってくると、本当に子どもが可愛く愛おしく、かけがえのないものだと実感できます。
夫への感謝の気持ちが溢れます。
自分というものが確立され、自然といわゆる「Iメッセージ」が使えるようになるので、家族とのコミュニケーションも、上手くいきます。
でもこれは、一回ではなく、やはり何度か必要なことだと思います。
頑張ったら、休息が必要なのと同じように。
また、自分と周囲とのバランスがうまく保てなくなってきたら、夫にお願いしたいと思います。