家は味方

ADHD親子の、片付けられる家。

タスク分解しても動けない…。身体が全力で拒否したのは「本当は決めていなかった」から

私の葛藤

実は、ずっと避けてきたことがあります。

それは「インスタグラムへの動画投稿」です。

懇意にしていただいているお客様からは「動画やりなよ!絶対いいよ!」と背中を押していただいていました。

頭では「やったほうがいい」と分かっているし、期待に応えたい気持ちもありました。


だから、私はタスク管理術を駆使しました。

「まずはアプリを開く」「1分だけ撮る」……これ以上ないくらいハードルを下げて、細かく分解したのです。

それなのに、どうしても動けない。

スマホを手に取ると胸が苦しくなり、身体が全力で拒否するような感覚に襲われました。

「こんなに小さく分解したのに、なんで私は動けないんだろう?」と、自分を責める日々でした。

ある講義での衝撃

そんな時、スーザン・ラスキー(Susan Lasky)氏による「意思決定(Decision-Making)」の講義を復習していて、そこで衝撃的な言葉に出会いました。

 

「Thinking is not doing!(思考することは、行動することではない)」


この言葉を聞いた瞬間、ハッとしました。

私は「動画について悩んでいる状態(Thinking)」を、「動画に取り組んでいる状態(Doing)」だと勘違いしていた事に気付かされました。

そして、講義で紹介されたあるモデルを見たとき、すべての謎が解けたのです。

考察1:順番が逆だった?

講義では、意思決定の標準的なモデルとして「DECIDEモデル」が紹介されました。
1. 問題を定義する(Define)
2. 基準を決める(Establish)
3. 選択肢を検討する(Consider)
4. ベストな選択肢を特定する(Identify)←ここまでが「意思決定」
5. 行動計画を立て、実行する(Develop/Implement)←ここが「タスク管理」
6.選択の成功か否かを評価する(Evaluate)

 

このモデルを見て、ハッとしました。

私はステップ1〜4の「動画をやるか、やらないか?」「なぜやるのか?」という意思決定(Thinking)をすっ飛ばして、いきなりステップ5のタスク実行(Doing)を自分に強いていたのです。


「やる」と腹の底から決めてもいないのに、スケジュール帳に「動画撮影」と書いていた。

これでは、アクセルとブレーキを同時に踏んでいるようなものです。

身体が拒否反応を示すのも当然でした。


タスクの皮を被った「未解決のプロジェクト」

私が「アプリを開く」という小さなタスクだと思っていたものの正体。

それは、実は中身の決まっていない巨大な「プロジェクト」でした。


ステップ1〜4の決定が行われていないため、アプリを開いた瞬間に「何を撮る?」「どんな服で?」「何を話す?」という無数の「未決断」が押し寄せてきます。

形の上ではタスク分解できていても、脳内では処理しきれない情報量に圧倒され、フリーズしていたのです。

考察2:恐怖に突き動かされていた

では、なぜ私は「決めてもいない」のに無理やり動こうとしたのでしょうか?

振り返れば、そこには「焦り」がありました。

「今は動画の時代だから、やらないと取り残される(FOMO: Fear Of Missing Out)」とか、「やらないのは逃げているだけだ」といった、恐怖や義務感です。

 

講義では、こうした「感情」や「脳の防御反応」が意思決定をブロックすることについても触れられていました。

私は「動画を作りたい」のではなく、「置いていかれるのが怖いから、やらなきゃ」と思っていただけ。

それは私の本当の意思決定(プロジェクト)ではなかったのです。

 

身体の声(直感)は正しかった

あの時感じた「胸の苦しさ」。

講義では「直感(Gut Brain)を聞くこと」の重要性にも触れていました。

 

今思えば、あの身体のサインは、私の弱さではなく「まだ決断できていないよ!」「それは本心じゃないよ!」という正しい警告だったのだと思います。


「タスク管理ができない」のではありませんでした。

「まだ本当の意味で意思決定していなかった」だけなのです。

 

まずはタスクリストを閉じて、自分自身と向き合ってみようと思います。

「私は本当に動画をやりたいのか?」 「やるとしたら、どんな目的で、どういう形なら楽しめるのか?」

恐怖からではなく、自分の意思で「決める」。

遠回りのようでいて、それこそが、あの胸の苦しさから解放され、軽やかに一歩を踏み出すための近道なのだと思います。

 

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※本記事はSusan Lasky氏の講義『Decision-Making Tools & Strategies』(2025) での学びを参考に、私自身の体験に基づいて執筆しました。