家は武器

ADHD親子の、片付けられる家。

私と仕事の新しい関係「初めてのホーム」

久しぶりにブログを書くときはいつも、ハードルを下げて書きやすいことを書くようにしています。だから今日もゆるく…最近の近況報告を。

また書き始めたら、「ちょっと休んだけど継続できた!」と思うようにしています!

私にも「できる」仕事にやっと出会えた

8月にライフオーガナイザー1級の資格を取得し、9月に店を開いて10月辺りから本格的に「仕事」にすることができて、約3ヶ月が経ちました。

素晴らしい3ヶ月を過ごすことができたので、書き残しておきたいと思います。

 

これまで「仕事」は恐ろしいものだった

以前の仕事は専門店での販売職でした。

大好きな分野で、人とお話をするのは大好きですし、職場の方々にも恵まれていました。

でも実務内容が、自分の苦手なこと、実力以上のことだったのです。

「周りをよく見て先回りして気を配る」

「人前で正確な書類を書く」

「細かい計算を人前でする」

「作業・接客中に常に電話が鳴る」

「どんなお客様がいつ目の前に来るかわからない」

「人の名前と顔をたくさん覚える必要がある」

「状況に応じてその場で順番を考え、お会計・品物の在庫を取ってくる・包装する・伝票の処理をする、を効率よくスピーディーに行う」など…

4年間働き、周りの方に散々サポートしていただいて、自分でも必死にやっていたつもりでしたが全然できるようにはなりませんでした。

周りの方はどうしても「自然と」「楽しそうに」仕事ができているように見えてしまう。(もちろん努力されていることはわかっているのに)

「自分はなんて駄目なんだ、だらしないし、努力不足だし、頭が悪い、動きも鈍い、周りの様子に全然気がつけない」と毎日思ってはどん底の気分。

毎日極度に緊張して職場に向かい、仕事中は私のせいでたくさんの方々に思い切り御迷惑をかけ、会社の顔に泥を塗り、「申し訳ございません」を何度も連発しながら1日が終わり、くたくたになって長時間電車に乗り、帰宅後はお風呂にも入れず床で寝てしまうことも。

初めて精神科に行ってみたのはこの頃でした。

(何度も言いますが、同期にも先輩にも上司にもたくさん助けていただき感謝しております。それでもできるようにならなかったのが、また辛かったのです。)

 

マイペースに一人でできる仕事

ところが今は違います。

ライフオーガナイザーとしてのお仕事は、自分ひとりの看板を掲げて自分一人で仕事をします(チームでされている方ももちろんいらっしゃいますが)。

その気楽なこと!

もし自分が失敗しても、もちろんお客様にはご迷惑をおかけしますが、傷がつくのは自分の名前と自分の店の名前だけです。

自分のせいで誰かの名前に傷がつくことがないというのは私にとってはとても意味深いことでした。(あ、ライフオーガナイザー協会に迷惑がかかる…!気をつけます!)

さらに、事務作業の場合、自宅や落ち着くカフェなど安心できる場所で、人目を気にすることなく集中して行えます。

メールやSNSに連絡が来たとしても、電話と違い「瞬時に頭を切り替えて別の話をする」必要がなく、自分の作業のきりが良いところで、落ち着いてお返事することができます。

どんなお客様か、事前にオンラインでお顔合わせしてお話できるので、初めてリアルにお会いする場面も必要以上に緊張することがありません。

基本的には手順など決まっていますし、やること・求められていることも明確です(というより十分に明確にしてから取り組むから)。

オンラインではお客様とは一対一で、その時間はその一人のお客様のことだけを考えればよいので集中できます。

もちろん、現場では色々なことが起こりますが、訪問お片づけの日は「お片づけ」以外のことはやらなくてよいのでこれも集中できるのです。

どれも小さなことかもしれませんが、感動してしまいます。

この辺りの条件があって初めて、自分の良さやできることが、「ちゃんと出せている」そんな実感をしております。

落ち着いて取り組める↑

自分仕様にアレンジできる仕事

仕事量や、どの仕事をいつ行うか(いつ募集するか)のスケジュール、どんな風に行うかも、自分で調整できます。(もちろんお客様のご希望・ご都合が第一ですが)

募集した日に依頼が入らないことは当然ありますが、思ってもいない日に突然ご依頼が舞い込むようなことがないのは、慌てなく済む大事な要素です。

慌ててなにかに取り組むと、必ず何かしら失敗するので、いつも落ち着いて、集中して作業できることは大変幸せなことです。

また、たくさん稼ぐことはできないけれど、仕事のない日も十分にあります。

片付け分野の中でも好きなこと、自分が興味のあることを深めるのに、マイペースに勉強を継続できるのも最高です。

jalo.jp

 

お客様からダイレクトに「自分」を評価してもらえ、すぐ活かせる

私のしたことが、「片付いた部屋」や「ご提案書」などの形で目に見えて、直接お客様に目の前で喜んでもらえるのにも感激です。

直接リクエストをいただいたり、お客様の方からビジネスアイディアをいただいたりしたら、誰に承認を得る必要もなく、すぐに形にすることができます。

もちろん力不足で貢献できなかった方もいらっしゃいますが、それも直接自分にフィードバックがいただけるのは凄く勉強になり、すぐ次回へ反省を活かせます。

それは気持ちが良いことですし、ダイナミックで面白いです。

↑オンラインお片づけ会は、Xの中でお客様と一緒に作ったサービス!

 

理解して励ましてくれる仲間がいる

ここまで「一人でできるメリット」をお話してきましたが、ライフオーガナイザー協会に所属するとありがたいことに、定期的なオンライン勉強会、SNSでつながり質問や経験談を聞かせてもらえる機会、年に一度全国からリアルで集まるカンファレンスなどに参加できるようになります。

だから個人事業主でありながらも、「ひとりじゃない」「困ったときは助けてもらえる」としっかり感じられるのです。

また、私のように特性がある人間に対しても皆さんの理解が深くとても温かいのです。

なぜなら、ライフオーガナイザーの理念の中に「みんな違ってみんな良い」「弱みに注目するのではなく、強みを活かそう」「みんなの凸を集めてお互いに助け合おう」「人を責めるな、しくみを責めよ」といった考えが込められているから。

そのような共通理解がある組織の中では、私は本当に、涙が出ちゃうくらいに居心地が良いのです。

もちろん、私が発達障害であるというのは公表しています。

それで誰かに偏見を持たれたり、冷たくされたことは一度もありません。

むしろ優しいフォローをいただいています。

すでに、ライフオーガナイザーの先輩方には私の長年の課題「ADHDの仕事の仕方」「時間管理」や、犬との新生活の相談に乗ってもらうなど、本当に助けていただいております。

真ん中右のロングヘア・すっぴんメガネ・パジャマでそっぽ向いちゃってるのが私です…

 

最後に、お客様も最高に優しい!

私のもとに来てくださるお客様は、私自身が親子でADHDと公表していることもあり、私と同じ特性を持っていたり、うつから抜け出してきたばかりの方など、私と通ずる苦労をされてきた方が多いのです。

だからこそ、私の言動やミスにも寛容でいてくださり(甘えてはいけませんが)」、共感できることばかり。

これまでに、感動的な出会いがたくさんありました。

私は素敵なお客様たちに恵まれて、本当に幸せです。

 

私は、生まれて初めて、「ホーム」で戦えている気がしているのです。

仕事が楽しくて仕方ないことも、仕事疲れを「やりきった!」と気持ちよく感じることも、居場所がある、居心地が良いと感じるのも、初めてのことです。

今後も特性に合わせて自分もライフオーガナイズしながら、お客様に価値を提供できるよう、そしてこの仕事を続けられるよう、頑張ってまいりたいと思います。

 

皆様に感謝を込めて。