家は武器

ADHD親子の、片付けられる家。

ADHD的な薬のお片付け!薬剤師さんに聞いてみた。

みなさんお薬、溜めちゃってないですかー?

私ももちろんそうだったのですが。

お薬、ご自宅にたくさん溜まってないですか?

正しく管理できていますか?

お片付けサービスを続けていく中で、大量の薬が家の中にあり、薬のお片付けに悩まれている方が多いと感じました。

そこで、薬剤師さんにインタビューして色々教えてもらってきましたので、共有させていただきます!

 

お薬にまつわるADHDあるある

とにかくお薬の種類が多い

ADHDに関する処方薬だけではなく、二次障害に対するお薬も必要です。

他にも漢方、アレルギー薬、サプリメントなどがたくさん。

みなさまのこれまでの努力や苦悩を感じる内容です。

 

お薬を余らせがち

①飲むのを忘れる

他にやりたいことがたくさんで、お薬を飲むことを後回しにしたり、すっかり忘れてしまいます。

②薬を飲むタイミングが少しでもずれたら飲むのを諦める

自覚しているかどうかにかかわらず、完璧主義に偏りがちな方は少なくありません。(私がそうでした。今も抜けきらない)

お医者さんから指示された飲むタイミングを少し逃したら、つい「飲まない」選択をしてしまいます。

③合う薬を何度も試して探す必要がある

メンタルに関わる薬は特に、副作用・効果の個人差が大きく、何度も色々な薬を試して自分に合う薬を見つけなければなりません。

それに伴いどうしても、合わなくて飲まなくなった薬は余ってしまうのです。

 

お薬管理が難しい

細かく、見た目で種類や効能が判断しにくいお薬は、お片付けが難しいアイテムです。

仕分けたり、期限を一つ一つ確認することがとても面倒。

そのまま放置したらあっという間に10年…というケースは珍しいことではありません。

 

今すぐ始めよう!薬のお片付け

どうして「今すぐ」を強調したかというと、体に良くないからです。

みなさんのことが心配です。

 

古い薬は飲んじゃだめ!

期限が切れたものは、効果が保証されていません。

何十年も自宅で保管状態の悪い状態での安全は試験されてないからです。

薬は基本的に、消費期限が2、3年の状態で処方されることが多いようですが、薬局の回転数によってはそれほど新しくない薬が出されることもあります。

なぜなら、処方された当日から指示通りに飲み切ることが前提で薬が出されるからです。

その期間を過ぎてからの薬で、もし何か副作用が出たとしても、救済制度を利用することはできないと思ってください。

www.pmda.go.jp

効果も、安全も保証されておらず、何か問題があっても誰も助けてくれず自費で治療しなくてはなりません。

それでも古い薬をとっておきますか?

 

漢方は「生モノ」です!

特に、漢方薬局でその場で手作りしてくれるような漢方薬は、生モノだと思ってください。

そのとき飲めなかったら捨ててください!

体に良いはずのお薬も、腐っていたら?

体に悪いです!

 

他に腐りやすいものは、目薬など水ものです。

どうしても雑菌が増えやすいので、一ヶ月で捨ててください。

 

処方薬は「その時の症状」に合わせて出される「旬のもの」

処方薬というのは基本、診察を受けた「その時」の症状に合わせて出されたものなので、「今」のあなたに合うものかはわかりません。

それでも「過去」のあなたに合わせた薬で対処することは正しい判断でしょうか?

 

「今」何かの症状に悩んでいるなら、きちんと診察してもらい、「今」のあなたに合った薬を処方してもらってください。

 

処方薬は、そのときに飲まなければ基本的に全捨てです!

「毎回症状は違うから、もう一度もらい直したほうが良い。その時に出たものを、その時に飲んでほしい」と薬剤師Aさん力説。

 

頓服の薬は?

頭痛薬、鼻炎薬、かゆみ止めなど。その人にとって「いつもの薬」はどうでしょうか。

保管状態が良ければ(穴開き、日焼けがない)去年のものが問題になる可能性は低いけれど、必ず「裏技」という認識でいてほしいとのことです。

 

子どもの薬は?

体重がすぐ変わるので、小さい頃の薬を取っておいて大きくなってから飲んでも、もう効きません。

病院でこまめに最新の体調・体重に合わせた薬をもらってください。

解熱鎮静剤などの座薬が冷蔵庫保存になっているのは、冷蔵庫に入れておけば腐らないからではなく、そうすれば溶けないからというだけです。

「前回もらった座薬がまだ残っているのですが使えますか?」と確認してください。

シロップはその時飲まなかった分は捨ててください。

 

薬剤師さんにもっともっと相談しよう!

薬剤師さんにお願いできることって実はたくさんあるんです。

体のためにも、大量のお薬の保管に煩わされることのないためにも、ぜひぜひ力になってもらいましょう。

 

お薬が言われたとおりに飲めなかったとき

正直にそう伝えましょう。

いつもの薬が余っているパターンだと、「残薬調整」をしてもらえます。

残薬調整とは、薬剤師が飲み忘れや飲み残しなどで余った薬(残薬)を確認し、医師に処方日数の調整を依頼することです。残薬調整を行うことで、不要な薬を減らすことや服薬指導の効果を高めることができます。

https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-12400000-Hokenkyoku/0000116341.pdf

 

飲み忘れ防止に協力してもらおう!

1日2回服用になっていて、1回は飲み忘れちゃう…という場合、抗アレルギー剤など種類が多いものは、回数が1回で済むものに変えてもらえる可能性が高いです。

「2回だと飲み忘れちゃうので1回で済むものに替えてもらえますか?」と相談してみましょう。

 

あんまり効かなくて飲む気が失せちゃった時、副作用が出て飲めなくなった時

その薬は捨てて、病院で新しい薬をもらいましょう!

症状は日々変わるので、取っておいても仕方ありません。

症状メモをしたり、蕁麻疹などが出た場合は写真を撮ることをお忘れなく。

 

飲むタイミング過ぎたら飲まない方がいい?

1日3回食前に飲む必要のある漢方など、飲むの忘れがちですよね…

もちろん、漢方は飲むべきベストなタイミングがあり、そのとおりに飲めれば消化しやすく、吸収が良くなります。

とはいえ、たとえ食後になってしまったとしても、飲まないよりは飲んだほうがいいそうです。

完璧は目指さず、続けることを目標に。

 

自分でできることまとめ

  • 古い薬は捨てる
  • 正直に服薬情報をお医者さんや薬剤師さんに伝え、ベストな投薬をしてもらう
  • 飲み忘れ防止策をとる(アラームをかける、ポケット付きのお薬カレンダーを使う、いつもの習慣に使うもののそばに置くなど)

皆様、ご自分のために、ご家族のために、お薬管理を見直して、ご自愛くださいね。