- ご本人様でなく、ご家族からのご依頼
- 二つ返事でお受けできなかったわけ
- 先にご家族で話し合っててくださると安心
- これは「共同プロジェクト」だと認識していただく
- まずはお気持ちを数値で聞かせていただく
- 数値から、問題点と妥協点を見極めていく
- ご自分でゴールを見出していただく
- 指示ではなく、お誘いする。まずはお気持ちを聞くところから。
ご本人様でなく、ご家族からのご依頼
先日のお客様はお父様からのご相談から始まりました。
「多勢に無勢なんです」
「家族の片付け優先度が低い」
「自分はHSP気質だから、散らかっていると気になって疲れる」
「頭の容量を食われる」「気力を奪われる」
頭の容量を食われる感じ、とてもよくわかります。
私も同じだなと思いながらお話を聞いていました。
二つ返事でお受けできなかったわけ
でも、パートナーの方やお子様方は私が家に入ることをどう思うんだろう?
片付けることが嫌なのに、片付けの仕事の人間が来ることに、すごく抵抗感があるのでは?と心配でした。
このご依頼でご家族喧嘩になったらどうしよう!と。
ご依頼を受けることにとても慎重になりました。
「もしご家族皆さん合意の上で、第三者の助けが必要でしたらぜひお手伝いさせてください。」とお伝えしました。
でも、お悩みがかなり深刻だとお見受けしたので、まずはオンラインで詳しくお話を聞かせていただき、ぜひお力になりたいと決心。
ドキドキしながら当日を迎えました。
先にご家族で話し合っててくださると安心
お邪魔すると、なんとお母様もお嬢様も、笑顔で、ウェルカムで迎えてくださり、安心しました。
おそらく、お父様が事前に課題感を話し合ってくださったのではないかと思います。
でもきっとそれ以前から、優しい関係が築かれていたのが伝わってくるような、温かなご家族でした。
これは「共同プロジェクト」だと認識していただく
私は意識して、これは全員参加型の「共同プロジェクト」なんだと思ってもらいたくて、挨拶が済んだら「では、作戦会議をしましょう!」とお話を始めました。
そうすると、お嬢様たちがちょっとワクワクした感じで笑いながら体育座りしてくれたので、ますます嬉しくなりました。
まずはお気持ちを数値で聞かせていただく
「今回は、お父様からのご依頼だったので、まずはお母様とお嬢様のお気持ちを聞かせていただきたいのです。」
「完璧に片付けて二度と散らかしたくない!というのが10、全然片付けなんか必要ない、今のままがいい、というのが1だとすると、今どのくらいにいますか?」と聞いてみました。
すると「4」「4」「5か6くらいかな」と答えてくださいました。
良かった!もし1だったら、私今すぐ帰らないといけませんから!
どんなに片付けが億劫だったとしても、本当は「4」くらいは片付けが必要だとは思ってくださってる。
これはきっとお父様にとっても朗報です。
数値から、問題点と妥協点を見極めていく
「では、どうして10でも1でもないのか聞いてみたいです。教えてもらえますか?」
と今度は聞いてみました。
「完璧でなくてもいいと思ってる」そうですよね。私も100%同意です。
「仕事で疲れてるから、まずはゆっくりしたい。それで気力が余っていたら片付けする、そんな感じです」うんうん、それはそうですよね。まずはお体を休めるのが第一です。
「他にしたいことがある」どんなことですか?
「ぼーっとしたい」おー!私もボーっとするのが大好きなのでこれもよくわかります!
「学校で疲れてるから、めんどくさいなって」学校って、ほんと疲れますよね…
「散らかってるのを見ると、大変そうだなと思って、他のことしたくなる」わかり味しかない…。
ここまで正直に素直に話してくださって、私はとても嬉しくて。
そしてまたまた共感できることばかり!(汚部屋出身の身)
「お仕事の疲れを癒やしたい、のんびりしたい」これは至極真っ当なご意見です。
では、「どんな空間でのんびりしたいですか?」と伺ってみますと、理想のイメージを教えて下さいました。
ご自分でゴールを見出していただく
「この前お風呂カフェに行ったらとってもよかった。お風呂入っても良いし、岩盤浴もあって、おやつも置いてあって、きれいな畳でほこりを気にせずゴロゴロできて。」
「フカフカのクッションを置いて、リラックスしたい!」
「子供部屋に二段ベッドを置きたい!」
おー!たくさん素晴らしいキーワード出てきました。
お掃除や、新しい家具を買うっていうのは、お片づけの最終段階であり、ゴールであり希望です。
良かった!お片づけの先に夢があって。と安心しました。
これが、ご本人の口から自然と出てくるのがとっても大事!!
人に押し付けられた目標ではなく、ご自分で見つけたゴールです。
「床置きのものを極力なくして掃除しやすくして、ほこりを気にせずゴロゴロとリラックスできて、おやつバーも置いたら最高ですね!」
「小さい頃からのおもちゃを整理して、二段ベッドを置けるように、そしてお姉さんらしいお部屋に」と夢を皆さんで一緒に膨らませました。
指示ではなく、お誘いする。まずはお気持ちを聞くところから。
人によってどれくらい片付いてると快適か、レベル感は異なります。
お片付けなんかしなくても全然平気!という方もいらっしゃいます。
でもご家族の誰かが散らかりを気にしてかなりのストレスを感じているレベルでしたら、実は他のみなさんも程度の差こそあれ、少しは「片付けた方が良いかも?」と思ってくれている可能性があります。
「お片付けがどのくらい必要か?」を数値化してもらい、2以上であれば、本人も今のお部屋に不満が少々あるはずで、そこがどんなところかを聞いて、そこを一緒に改善しよう!とお誘いしてみるのが良いのかなと思います。
いきなり片付けを強要するのではなく、今の素直なお気持ちを聞いてみるところからスタートすると、乗り気になってくださる場合があります。
良かったらお試しくださいね。
お父様のご心配が晴れるほど、お嬢様方のご判断はサクサクと進みましたよ♥
(写真掲載許可いただいております)