家は武器

ADHD親子の、片付けられる家。

キッチン①カウンターキッチンをやめた

子ども見ながら料理なんてできない

カウンターキッチンの謳い文句としてよく聞くのが、「お子さん(家族)を見守りながら料理ができます」というもの。

私も一人目の子どもを妊娠し、初めて家を選ぶときには、カウンターキッチンはマストだと思っていました。

しかし実際、カウンターキッチンの家で暮らし始めて気づいたことは、自分は料理だけでもいっぱいいっぱいで、子どもの様子まで同時に見ることはできないということでした。

ですから結局、子どもがお昼寝している間や、夫が子どもを見てくれているときなどに料理するしかありませんでした。

ちなみに夫の実家もカウンターキッチンです。

義母は、家族と会話しながら、テレビを見ながら、とても手際よく美味しい料理を作ってくれます。

そういうマルチタスクが得意な方にはぴったりのキッチンだと思います。

 

おもてなしする側とされる側に分かれるのが悔しい

カウンターキッチンは、おもてなしをする側とされる側の仕切りにもなっています。

ダイニング側のお客様には作業の苦労を見せることなく、優雅に座っていてもらえます。

お客様(もしくは家族)にはできるだけくつろいでいただきたい、という優しい気持ちの持ち主の方にはカウンターキッチンが適しています。

住宅雑誌やパンフレットの写真はだいたいこの構図になっていませんか?

奥様がほほえみながらキッチンの奥に立ち、ご主人がダイニングに座ってコーヒーを飲みながらくろぎ、子どもたちがリビングで遊んでいる…

そんな理想の奥様像からは程遠い私。

私だったら悔しいです。「手伝ってー!」ってすぐに言ってしまいます。

みんなで一緒に作業して、早く終わらせて、私も一緒にくつろぎたい。

夫とコーヒーを飲んだり、子どもとイチャイチャしたいんです。

 

見せたくないのは家電の方

カウンターキッチンは、作業中の手元(主にシンク側)を隠し、背面に家電やストック品、食器などの収納を背負う形です。

つまりその背後が見せ場となるわけです。

おしゃれなキッチン雑貨をセンスよく飾り、家電もデザイン性を重視したものを優雅に並べて…その前に立って作業する奥様、やはり素敵です。憧れます。

しかし我が家の場合、実用性を重視した調理家電がギッシリです。

以前のカウンターキッチンの家では、食事中にダイニングから見える景色といえばその調理家電がずらりと並んだ姿だったので、とても安らかな気持ちにはなれませんでした。

むしろ、作業中は汚かったとしてもシンクやコンロ側の方が、片付けが終われば物はなくなるので見ていて気持ちの良いものでした。

 

シンプルに動線が悪い?

というわけで、全くカウンターキッチンのメリットが享受できなかった私には、使いにくさのほうが気になってしまいました。

何をするにも、カウンターをぐるっと回らなくてはならない。

とうとうカウンターが「通せんぼ」のように見えてきてしまったのです。

夫の仕事の都合で引越をして、次の家がたまたま壁付けキッチンだったときに、ああ、私はやっぱりこっちがいい!と実感したのでした。

家族にも手伝ってもらいやすいし、食後にお皿をシンクに出すのも振り向けばすぐ。

明るい窓に向かって作業できる方が気分も上がる。

家族にもお客様にも、みんなに開かれたキッチン、大きな窓のある明るいキッチンが理想となりました。

また、コスト面でも壁付けキッチンの方がお手頃だったりします。

 

開かれたキッチンの出来上がり

ダイニングからストレートにアクセスできます。冷蔵庫の向かい側に家電スペースがあるのですが、ダイニング側からは見えません。

グレーのカーテンの中はパントリーです。

家電側。調理家電がギッシリです。

勝手口の裏に生協の配達をお願いしています。

すぐに冷蔵庫にしまえます。

大きな明るい窓、叶いました。

朝日を浴びながらコーヒーやお茶を淹れます。

相棒のアレクサも常駐。

見せたくない、スポンジ、ブラシ、クロス類も、ダイニングからは死角にあり見えません。

この壁が、掛けたり干したり、とっても便利!

右のカゴバックにはタオルやキッチンクロスが入っています。

一番下の引き出しが開けにくいって夫には言われてるけど…

タオルどこ?って子どもに聞かれなくなったし、お気に入りです。